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情報入試実施大学レポート2026―松山大学・高知工科大学・広島市立大学・立命館大学―

新課程「情報入試」 ―2年目の共通テストと広がる個別入試【独自記事】

2026年1月に実施された大学入学共通テストの「情報Ⅰ」は、本試験・追試験合わせて305,779人が受験した。これは、2025年度に「情報Ⅰ」「旧情報」を受験した301,889人よりも約4000人の増加となり、共通テスト受験者の65.9%を占める。
さらに2026年度入試では、全国約60の国立・公立・私立大学が個別学力検査で「情報」による入試を実施しており、「情報」が入試科目として定着しつつあることがわかる。

我々は、情報処理学第88回全国大会(於:松山大学)のイベント企画『新課程「情報入試」 ― 2年目の共通テストと広がる個別入試』において、2026年度入試の個別試験で「情報」を実施した大学、および2027年度入試からの導入を決めた大学の、入試実施結果の速報と、次年度入試に向けた検討状況を聞いた。

「情報」は、他の教科に比べて歴史が浅く、評価手法がまだ十分に固まっていない状況にあるため、入試への導入には課題が多いと言われている。2026年度の共通テスト「情報Ⅰ」は、昨年度に比べて平均点が大きく下がり(69.26点→56.59点)、一部報道では難化が指摘されたが、平均点自体は他教科・科目と大差なく、また出題内容自体も昨年度から大きな変更はない。
一方、今回個別試験で「情報」を出題した大学からは、「情報Ⅰ」の知識やスキル、さらにそれらを活用した思考力を問う問題で、「意外なところができていない」ことが指摘された。

各大学の講演では、情報入試導入に至る議論や、試験で問いたい能力、受験生の変化など、実際の数字や問題を挙げて語っていただいており、情報入試を検討する際の指針になることが期待される。

なお、本記事における各大学の2026年度入試の実施状況等は、シンポジウムの行われた2026年3月8日時点の速報値であり、また分析の内容は登壇者の個人的な意見を含むものであることを了承いただきたい。


【目次】

■【松山大学 情報科学部】松山大学 情報入試導入に向けて

■【高知工科大学 情報学群・データ&イノベーション学群】高知工科大学における「情報」入試を実施して

■【広島市立大学 情報科学部】個別学力検査への「情報」導入の成果と今後

■【立命館大学 情報理工学部】立命館大学における情報入試の導入について〜2026年度一般入試〜

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