KEI BOOK CLUB

高等教育関連の新刊書を中心に、さまざまなジャンルの書籍を紹介するコーナー

『熟議にもとづく主権者教育と政治参加 市民的公共圏の実現を目指して 名古屋市立大学人間文化研究叢書11』斉藤雄次 著 (東信堂刊)

分断が進む世界の中で、市井の人々が紡ぐ熟議にもとづく民主主義

■本の内容

度重なる政治問題や議員の不祥事などによって、民主主義政治に対する国民の諦観や無関心が広がり、さらに近年のポピュリズム台頭は、選挙など代議制民主主義の仕組みそのものの限界すら露呈しつつある。この問題に、主権者たる国民である私たち一人ひとりが担う責任はないのか―。本書は、成人に改めて民主主義社会の構成員であることの自覚を促す主権者教育の充実を目指し、その方途としての熟議民主主義の有用性およびミニ・パブリックスの実践事例を示す。民主主義の現代的危機に抗し、新たな視座を与える著者渾身の一冊!


■著者:斉藤雄次(さいとう ゆうじ)

都留文科大学教養学部地域社会学科 准教授。
名古屋市立大学大学院人間文化研究科人間文化専攻(博士後期課程)修了。博士(人間文化)。
専門はシティズンシップ教育論、公民教育、熟議民主主義論。
主な論文、著作に「無作為抽出型市民参加の市民教育としての意義と課題―ミニ・パブリックスとしての気候市民会議と住民協議会における自分事化の側面から―」(『日本地域政策研究』第34号、2025年)、「日本における「Liqlid」を中心としたオンラインプラットフォームの公益実現の手段としての可能性―地域の活性化、企業のビジネスの促進の観点から―」(『日本文理大学商経学会誌』第43巻1・2・3・4合併号、2025年)、「ミニ・パブリックスを実効あるものとするために―主権者教育の取り組み―」(『月刊自治研』第782号、2024年)などがある。

■目次:

まえがき
序 章 研究の背景
第1章 民主主義のあり方を問い直す熟議民主主義の理論と実践
第2章 市民的公共圏の形成と熟議民主主義
第3章 成人への主権者教育としての政治参加と熟議民主主義
第4章 成人の政治参加を拡大する地方レベルの熟議民主主義の可能性
第5章 熟議を通じた成人の政治参加のロトクラシーとしての可能性
終 章 研究のまとめ
参考文献/あとがき/事項索引/人名索引


定価 4,840円(税込)
刊行日 2026年2月9日

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