
米国国立科学財団が学生の効果的な生成AI活用を支援するプロジェクトに助成 ミシガン大学など米3大学が実証研究
生成AIを「学びの代替」としない、責任ある効果的な活用法を研究
米ミシガン大学は8月24日、学生が責任をもって効果的に生成AIを活用できるよう支援する共同プロジェクトに、米国国立科学財団(NSF)から172,809ドルの助成金を獲得したことを発表した。以下は、ミシガン大学のプレスリリースに基づくものである。
ミシガン大学のコンピュータサイエンス・工学教授であり、芸術・科学分野向けコンピューティングプログラム(Program in Computing for the Arts and Sciences: PCAS)のディレクターを務めるマーク・グズディアル(Mark Guzdial)氏は、大学生が計算系科目において生成AIを責任ある効果的な方法で活用できるよう支援する共同研究プロジェクトに取り組み、米国国立科学財団(NSF)から172,809ドル(日本円で約2千7百万円)の助成金を獲得した。
「REPS-AI: Supporting Students in Using GenAI in Responibible, Effective, and Pedagogically Well Ways for Computational Coursework across Disciplines(REPS-AI: Supporting Students in Using GenAI in Responible, Effective, and Pedagogically Conduct Ways for Computational Courseworks)(学際的な計算系科目において、学生の責任ある、効果的で教育的に適切な生成AI活用を支援する)」と題されたこの3年間のプロジェクトは、メリーランド大学のデービッド・ワイントロップ(David Weintrop)氏が主導し、カールトン大学のジーン・サラック(Jean Salac)氏およびグズディアル氏が共同研究者として参加している。
生成AIは学生が複雑なプロジェクトに取り組む際の助けとなる一方で、誤ったコードを生成したり、学生が内容を十分に理解しないまま課題を完了できてしまったりするリスクもある。「REPS-AIプロジェクト」では、グズディアル氏らの研究チームが、大学がどのようにして学生の責任あるAI利用を支援し、AIが生成した結果を批判的に評価できるようにし、さらに学習そのものを中心に据え続けられるかを調査研究する。
このプロジェクトでは、参加する3つの教育機関において、それぞれ異なる形態の全学的支援体制を構築し、その効果を検証する。また、各キャンパスで教員への調査を実施し、学生が現在どのようにAIを利用しているかを調査するとともに、効果的な教育法や学習支援の実践例を特定する。さらに、新たな支援体制が学生の自信、学習成果、そしてAI生成物を評価する能力にどのような影響を与えるかを検証する。
プロジェクト終了時までに、研究チームは、大学が独自の学生支援プログラムを構築する際に利用できるガイドラインやその他資料を作成することを目指している。これにより、学生が生成AIを生産的に活用しつつ、本来の授業で育成すべき批判的思考力や計算・情報処理能力を維持・向上させられるようなキャンパスサービスの基盤が築かれることが期待される。
詳細は下記リンク先から確認できる
NSF grant supports responsible use of AI in computational coursework
執筆・編集:若色千香(KEIHER online 編集員)・山口夏奈(KEI大学経営総研 研究員)


