KEI BOOK CLUB

高等教育関連の新刊書を中心に、さまざまなジャンルの書籍を紹介するコーナー

崖っぷちの私立大学(書影)

『崖っぷちの私立大学 ― 偏差値で測れない価値をどう見抜くか』朝日新聞「ひらく 日本の大学」取材班 著 (朝日新書)

中小大学が消えたら日本は沈む

■本の内容

少子化の崖が迫る2035年、あなたの大学観が覆される。名もなき大学に、いちばん丁寧な「学び」があった。諦めかけた若者たちが初めて学ぶ喜びを知り、消えゆく地方を支えている。15年・200校以上を歩いた記者が辿り着いた真実。

■著者:朝日新聞「ひらく 日本の大学」取材班

■目次: 

はじめに
◇第1章 2035年の崖―少子化で限界を迎える大学 

「私立大学の6割が定員割れ」の衝撃
私立大学の学校法人 3割が「経営困難」
「少子化は津波のように襲う」
富山県唯一の法学部が閉鎖へ
自県進学率20%の富山
地方社会が崩壊する未来
大学が消えた街
大学は若者を食い止める「ダム」
大学が身近にないと心配なこと
募集停止相次ぐ女子大学
有名女子大学が学部譲渡し閉学へ
「定員の8割未満」が続くとペナルティー
共学化に舵をきる女子大学も
定員割れになる前の決断
コラム① 実は増え続けている大学生 
18歳人口は減っているのになぜ?
地方・小規模大学が人気を集めた理由

第2章 何が大学を追い詰めているのか 
ちぐはぐな大学政策
劇的な効果を見せた修学支援新制度
当初から「目的外利用」
私立大学にとっての「死刑判決」
3年で短大の2割が閉学
女性の進学先、95年まで短大がトップ
ペナルティーが直撃
小規模大学ほど強い反対
わずか1年でペナルティー緩和
定員割れが進むと私学助成ゼロに
地方大学への対応は「待ったなし」
計画途中で断念する大学が続出
撤退決断へ背中押す
23区内の大学への定員抑制策
「地方小規模大学の春」は短く
日本以上の少子化が進む韓国
日本も導入した台湾の定員政策

第3章 潰してはいけない大学
有名大学より早く「英語で授業」
TOEICを400点上げて航空管制官に
地域の教育・保育を支えているのに
「面倒見」21年連続日本一
全都道府県に高校担当の職員を配置
学生の伸びるポイントを見いだす
進学の決め手は「ものづくり」
「1年生からゼミ」で伸ばす大学
日本にいながら英ロンドン大学の学位
教員を質問攻めにして初の快挙
授業サポートで中退者を減らす
後輩に数学や物理を教える院生の夢
半導体人材の育成を目指し視線は世界へ
切り札は少人数の課題解決型授業
卒業生の成長に驚く高校教員
「変わりたい」と思い続けた4年間
米国の大学を敷地内に誘致
日本にいながら海外大学に「留学」
エビデンスで意見を述べる力を磨く
コラム② 「Fランで何が悪い」―学生を劇的に成長させる支援
大学で自己肯定感を養った学生たち
「楽しむ力」を身につける重要性
高校までの教育になじめなくても

第4章 大学がつなぐ地域の未来 
広域大学連携の先行モデル
若者目線で提案する観光プラン
都市と地方の学生が一緒に学ぶ意義
大学連携で広がる可能性
海外より気軽に「国内留学」
「就活の面接でアピールできそう」
「就職前に外に出て視野を広げたい」
都市と地方の連携を推奨
自治体×私大の新しい共助モデル
寄付金は収入全体の2%
若者流出を止めようと自治体が音頭
経営悪化した私立大学など
13校が公立化公立大学も安泰ではない
8割以上が県外進学する県の対策
求められる自治体の意識改革
大学の事情、自治体の期待
「大学×自治体」の新しい出会いの場

第5章 学力以外の力を重視 変わる入試 
人気大学と地方大学の入試格差
総合型・学校推薦型選抜で学生を確保
今後、重点を置く選抜は
多様性確保のために
「学力不問」の入試はなぜ?
入試改革は行われたが
学生のスイッチを入れるために
受験生や保護者も変化
遅れている大学の情報公表
小規模大学の〝強み〞をどう読むか
コラム③ 偏差値以外で大学を選ぶには
学生の生の声を知る
面倒見が良い大学を知る
「大学ランキング」を知る
大学の個性を知る
国の評価を知る

第6章 偏差値神話を超えて―社会がつくる「成長できる大学」 
多様な学生への細やかな指導が必要
どこに住んでも尊厳ある暮らしを
撤退の決断は余裕のあるうちに
有名大学の使命
高校教育の問題点
「多様な人材が社会のリスクを減らす」
高等教育研究の第一人者に訊く
教育の質は上がっているのか?
大学でも「褒めて伸ばす」は正しいか?
理系人材が有利?
理系転換よりもまずは数学の基礎教育
大学の存在価値をおとしめる偏見


定価 990円(税込)
刊行日 2026年6月12日

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