教育/ニュース

高大接続や大学設置基準改正などの教育トピックスについて、河合塾グループならではの情報を発信。

芝浦工業大学、新入生の女子割合30.8% 国内の工業大学で初めて30%を突破

工学系の女子学生割合平均(17.9%)を大幅に超える

芝浦工業大学(東京都江東区/学長 山田 純)は4月21日、2026年4月に入学した女子学生(学部)の割合が30%を超えたと発表した。国内の工業大学として1学年の女子学生割合が30%を上回るのは初めてのことだという*1。

2026年4月1日時点で、芝浦工業大学の学部入学者は2,045人。そのうち女子学生は629人で、学部入学者全体の30.8%を占める。これは全国の工学系学科の女子学生割合17.9%を12.9ポイント上回る高い水準だ*2。なお、学部生全体(1年~4年)に占める女子学生の割合は26.5%になったという。

*1 日本国内の「工業大学」で、医療系学部や文系学部などを除き、工学系学部のみで集計。2011年以降存在する入学者統計データから。2025年度以前女子入学者30%を超えた工業大学はなし(アロー教育総合研究所調べ) 
*2 文部科学省 令和7年度「学校基本調査」の工学関係学科学生数から集計

出典:芝浦工業大学 プレスリリース

芝浦工業大学では、多様な人材が互いに尊重され、それぞれが力を発揮し、イノベーションをもたらす大学となることを目指し、女性理工系人材の育成に取り組んでいる。

入試制度においては、2018年度入試から工学部の機械・電気系4学科で「公募制推薦入学者選抜(女子)」を開始。2022年度には工学部9学科、2023年度には全学部・学科・課程・コース(工学部先進国際課程を除く)へ拡大した。現在は「理工系女子特別入学者選抜」として実施しており、2026年度は195人の入学者となったという(2026年4月1日時点)。また、2022年度からは、入学者選抜の成績が優秀な女子入学者100人以上を対象に、入学金相当額の奨学金を給付している。

高大連携の観点では、女子生徒の理工系分野への関心を高め、進路選択の可能性を広げることを目的に、女子校との教育連携を推進。これまでに昭和女子大学附属昭和高等学校(2022年12月)、山脇学園高等学校(2022年3月)、実践女子学園中学校高等学校(2023年12月)と教育連携協定を締結したが、さらなる連携拡大を目指し、2026年3月末に新たに6校と協定を締結した。今後の締結予定も含めると、締結校数は15校程度になる見込みだという。加えて、女子高校生を対象としたサマー・インターンシップや、女子中学生を対象としたイベントの開催など、進路選択支援にも積極的に取り組んでいる。

女子学生割合30%は、国内の理工系大学の中においては確かに高い数値だ。しかし世界的に見ると、マサチューセッツ工科大学やカリフォルニア工科大学などではすでに約半数が女子学生である。世界水準と比較すると、日本の理工系の女子学生割合はまだまだ低い。一方で、産業界における理工学を学んだ女子学生に対するニーズは非常に高く、芝浦工業大学の女子学生の就職率は2年連続で100%を達成している(2023・2024年度)。政府も「第6次男女共同参画基本計画」(令和8年3月)で、「女子学生・生徒の理工系分野の選択促進及び理工系人材の育成」を重要テーマに掲げている。

こうした背景を踏まえ、芝浦工業大学は今後も上記のような各種取り組みを通じ、女子生徒に探究学習や研究体験などの機会を提供していくと述べる。最終的には、工学分野の女子学生割合が50%となる社会を実現すべく、理系ひいては理工系への進路選択を増やし、女性の理工系人材を多く社会に輩出していく姿勢だ。


詳細は下記リンク先から確認できる。
芝浦工業大学|プレスリリース|芝浦工大の新入生の女子割合が30.8%に到達~国内の工業大学で初めて30%を突破 工学系の女子学生割合平均(17.9%)を大幅に超える~

執筆:山口夏奈(KEI大学経営総研 研究員)

関連記事一覧