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『変化する東アジアの高等教育ー国際化と人材育成の視点からー(山口大学東アジア研究叢書)』 国立大学法人山口大学大学院東アジア研究科 編著 高橋俊章・山本冴里 編集責任(九州大学出版会刊)

■本の内容

本書は、グローバル化とデジタル化が加速するなかで、東アジアの大学が直面する国際化の動向と人材育成の課題・可能性を、実証研究と教育実践の両面から立体的に描き出すものである。留学、言語教育、職業教育という三つの柱を通じて、「誰が、どのような条件のもとで、どのように学び、成長しているのか」という問いに迫る。
本書は、東アジアの高等教育研究に携わる研究者や大学関係者だけでなく、国際教育・日本語教育・英語教育・職業教育に関心をもつ実務家や学生にとっても、多様なケーススタディと理論的枠組みを提供する。国境を越えた人材育成の協力や、大学・地域・産業界の連携を構想する際の、理論的かつ実務的なガイドブックとして活用できる一冊である。


■編集責任者:

高橋俊章(たかはし としあき)序章・第5章
山口大学教育学部教授、同大学院東アジア研究科社会システム分析講座主任。博士(教育学)(広島大学)。専門は英語教育学・外国語教育、とくに第二言語習得の観点からみた英語冠詞の習得と文法指導である。日本人英語学習者の冠詞選択のプロセス・モデルの構築や、コーパス分析に基づく冠詞使用パターンの解明、習得段階に応じた冠詞指導法の開発などに取り組んでいる。
主な業績
『教育文法的観点による日本人英語学習者への冠詞指導』(溪水社、2010)
 Takahashi, T. (2024) “Article Usage Patterns Based on Corpus Analysis and Their Pedagogical Implications for Japanese EFL Learners”, ARELE: Annual Review of English Language Education in Japan, 35, pp. 81–96

山本冴里(やまもと さえり)第6章・終章
山口大学国際総合科学部、同大学院東アジア研究科准教授。博士(日本語教育学)(早稲田大学)。日本・フランスでの複数の教育機関を経て2018年より現職。専門は日本語教育、複言語教育で、特に興味のある概念は「境界」と「周縁」。
主な業績
『戦後の国家と日本語教育』(くろしお出版、2014)
 欧州評議会言語政策局著『言語の多様性から複言語教育へ ヨーロッパ言語教育政策策定ガイド』(翻訳、くろしお出版、2016)
『複数の言語で生きて死ぬ』(共著、くろしお出版、2022)
『世界中で言葉のかけらを  日本語教師の旅と記憶  』(筑摩書房、2023)
『8週間語学の旅  水先案内人はずれっちと様々な言語の海へ  』(KADOKAWA、2025)
『複数の言語で生きて死ぬ 人生物語編』(共著、くろしお出版、2025)

■目次:

『山口大学東アジア研究叢書⑧』の刊行について

序 章
 はじめに
 1 研究の背景と意義
 2 主要テーマ(留学、言語教育、職業教育)の明確化と相互関連性
 3 本書の構成と各章の概要
 おわりに

第1部 留学と国際教育:国際流動性時代の人材育成の基盤としての留学

第1章 中国における大学間の留学志向の比較
 はじめに
 1 留学の展開
 2 異なる階層の大学間の留学志向
 3 留学意識モデル
 おわりに

第2章 中国の大学生が感じる国外(日本)留学のボトルネック
 はじめに
 1 先行研究
 2 研究方法
 3 調査の結果
 おわりに

第3章 ベトナムの高等教育機関による日本語教育の役割と課題
 はじめに
 1 大学における日本語教育の概要
 2 日本語教育の役割とカリキュラムの整合性
 3 日本語教育の課題と対策
 おわりに

第2部 言語教育と文化的背景:多言語・多文化社会への適応力を高めるための言語教育の役割

第4章 台湾人学習者にとっての日本語無標識可能表現
 はじめに
 1 先行研究
 2 調査方法
 3 分析および考察
 おわりに

第5章 外国語学習における動機付け要因:バリ人と日本人EFL学習者の比較研究
 はじめに:研究の背景と目的
 1 理論的枠組みと先行研究レビュー
 2 研究方法論:対象と調査デザイン
 3 アンケート個別質問の結果に基づく動機付け要因の文化的比較
 おわりに:東アジアにおけるEFL動機付けの文化的理解と教育的示唆

第6章 交換留学生の共同調理場面における即興的・創造的な言語使用言語規範の拡大と造語に注目して  
 1.課題の設定
 2.非母語話者間でのコミュニケーション
 3.共同での調理場面
 4.調査の概要
 5.分析
 6.考察
 おわりに

第3部 職業教育と専門知識・スキル:AI・デジタル時代における専門知識とスキル育成の最前線

第7章 高等教育におけるICT・AI活用の現状と今後の可能性
 はじめに
 1 これからの人材育成で必要となる資質・能力とICT・AI活用
 2 授業・学習におけるICT・AI活用の理論と実践
 3 教員養成教育におけるICT・AI活用の現状と今後の可能性
 おわりに

第8章 統合型オンラインプラットフォームと協働学習アプローチによる職業教育の強化
 はじめに
 1 職業教育の定義と種類
 2 日本の職業教育におけるICT・AI活用の理論と教育実践
 3 諸外国における職業教育のICT・AI活用の現状と今後の可能性
 4 職業教育における統合型学習オンラインプラットフォームと協働学習アプローチ:
    インドネシア・Sebelas Maret 大学の事例紹介
 おわりに

終 章
 はじめに
 1 各章での主要な知見
 2 横断的に章をつなぐ幾つかの観点
 3 今後の研究に必要な観点
 おわりに  未来のために

 索引


定価 4,180円(税込)
刊行日 2026年3月31日

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