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  • 複雑・多様化する社会の構造的な課題を提起し、これからの高等教育のあるべき姿などを問い、課題解決の方法を提言していく。

立命館大学デザイン・アート学部/デザイン・アート学研究科(仮称)インタビュー[後編]

新学部の存在が子どもたちの将来像の気づきにつながることへの期待

八重樫:若い時に持つ将来像の曖昧さについて、周囲はみな「曖昧である」という一言で片付けてしまっているというか、そこで思考停止してしまっているように私は思います。しかし、この「曖昧である」ということは、裏を返せば、「既存の学問分野に自分の望む選択肢がない」ことを表わしているのかもしれません。

その点において、彼ら/彼女らに新学部のコンセプトを投げかけてあげることにより、「自分のやりたいことはデザインだったんだ」、「自分のやりたいことはアートに関わることだったんだ」といった気づきを与えられる可能性があります。新学部の存在が、彼ら/彼女らの道を拓くきっかけになるのならば、大変嬉しく思います。

八重樫:ご指摘いただいたことは、我々も懸念している部分です。しかし私は、大学である以上は、やはり新しいことに挑戦すべきだと思いますし、社会に新しい学問や研究を問うていくことこそが、大学の役割だと考えています。既存の学問や社会にとって既知のものだけをトレースしていくのは、大学の真の在り方ではないと思うのです。常に新しい大学像を目指しているという姿勢をしっかりと示すことが、社会に対して一番響くところなのではないでしょうか。


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