「修士・博士号は欧米よりも日本で」 アジアに目を向ける中国人留学生が増加
■ 日本への留学生増のチャンス到来?
新しい統計によると、より多くの中国本土の学生が、従来の留学先である欧米よりもアジアで学ぶことを選択している傾向があるとUniversity World Newsが伝えている。
この傾向は、日本を含むアジア留学が、欧米に比べローコストであるという要因によってもたらされているが、専門家らは、中国での大学学位(修士号・博士号)を取得の難しさ(入学試験を受ける者の高い不合格率)が重要な要因でもあると述べている。
カナダのヨーク大学教育准教授Qiang Zha氏も同様の見解を述べている。中国人学生がアジアの大学に志願する主な要因は、第一に、欧米よりも手頃な価格で学位を取得できること、第二に、中国の大学院入学は非常に競争率が高いということである。
中国の民間教育コンサルタント会社の調査によると、大学院入試で不合格になった中国人が、アジアの大学(院)に出願する割合は、少なくて40%(楊陽留学機関による推定)から66%(他のあまり知られていない機関による推定)もある。
政府の公式統計によると、昨年(2022年)、学歴をめぐる競争激化により、約300万人の受験者が大学院へ入学できなかった。そして、多くの学生が、入学試験でのスコアを上げるために、再受験を繰り返しており、今年はその数が400万人に増加する可能性があるという。
中国人学生が、進学先として自宅に近い場所(国=東南アジアや日本など)を選択するようになってきているのも、アジア(大学院)留学への関心が高まっている要因となっている。
新東方教育技術グループは、先月発表した「2023年中国留学白書」で、「東南アジアの中国人留学生の数が年々増加している」と指摘している。 同報告書は、東南アジアに少なくとも10万人の中国人留学生がいると述べ、新型コロナウイルス感染症のパンデミック以降、「中国から近い場所」に留学することが重要になってきていると指摘している。また、中国人にとって、アジア地域は文化的に適応が比較的容易であることも強調した。
中国人学生にとっては、従来、米国、英国、カナダが主な留学の候補であった。パンデミック以降は、「近くで学ぶ」ことが学位取得の新たなトレンドとなっている。
詳細は、以下のサイトより読むことができる。
More Chinese students look to Asia for higher degrees
University World News