「育児かキャリアか」の2択ではない 「どちらも頑張る」も可能なのがあるべき姿

これから大学・大学院で学びたい若い人へ

石田:私のやっている学問は、法律学でも「基礎法学」と呼ばれる領域で、法学部の勉強では憲法や民法などの法解釈学がメインだと思います。どこからでも良いと思うのですが、「面白いな」と思ったことを一生懸命考えることと、一見、法律と関係なさそうな勉強、ジェンダー論だとか、歴史学だとか、そういうものでも関心を持ったら一生懸命勉強することだと思います。どこの大学でも、教養として展開されている科目は法解釈学以外にたくさんあると思います。そして、実務家として社会を変えていくんだ、と思うならばぜひロースクールで学んで実務家になっていただきたいし、研究者としてこの問題を考えるんだ、ということであれば、できるだけ広い、学際的な視点から勉強を進めてほしいと思います。法は社会の中に生きて存在するものですから、実務家であっても、研究者であっても、実際の社会との対話が不可欠だと考えています。

関連記事:なぜ女性弁護士は少ないのか? 法学教育の今

早稲田大学大学院 法務研究科:早稲田大学 大学院法務研究科 (waseda.jp)

石田京子さんの近著:

共著『手続利用者から見た民事訴訟の実際』2023年,商事法務刊 https://amzn.asia/d/eT9TBfc
共著『リーガル・カウンセリングの理論と臨床技法』2022年,北大路書房刊 https://amzn.asia/d/iVIxDy3
共著・編『新時代の弁護士倫理』2020年,有斐閣刊 https://amzn.asia/d/bhrHHY5 
 他、著書・共著多数あり


インタビュー/構成と記事:原田広幸(KEIアドバンス コンサルタント)

関連記事一覧