大阪工業大学ロボティクス&デザイン工学部 インタビュー[後編]
■eスポーツプロジェクトの発足
Q:貴学では以前からOIT PROJECTとして、ソーラーカーや人力飛行機など、さまざまなプロジェクト活動を展開させてこられましたが、2025年4月からは、梅田キャンパスでeスポーツのプロジェクトも始まるとうかがいました。このプロジェクトのねらいや新しい施設について、お聞かせ願えますでしょうか。
OIT esports Digital Area | 学部入試 | 大阪工業大学 ADMISSION
井上:eスポーツプロジェクトは、もともと、学生の課外活動をもっと充実させたいという思いに端を発するものです。ここ梅田キャンパスは都心に立地し、かつ、運動場は別のキャンパスにあるため、残念ながら、ここではいわゆる体育の授業が実施できません。しかし、スポーツというものをもう少し広く捉え、他者と競ったり、自身の能力を高めたりするものだと考えると、eスポーツには学生の課外活動を強化する可能性があると思います。
したがって、我々はeスポーツを単なるゲームとして捉えてはいません。ゲームはメタバースやデジタルツインといった最新テクノロジーの凝縮です。大学がこうした施設を作る背景には、ゲームやeスポーツという切り口から、学生たちの興味を最新テクノロジーにつなげるという意図があります。実際、本学の卒業生たちは、バーチャルリアリティ系の企業や、プログラミングを担当するような部門へ就職していたりもしますので、そういったところにつなげていきたいです。
ただし、これはあくまでも一プロジェクトであり、eスポーツの学科ができるのでも、eスポーツについて学べる授業が増えるということでもありません。ですので、「このプロジェクトを立ち上げて学生はどれくらい集まるだろうか。10~20人くらいだろうか」と、当初は予想をしていたのですが、実際にふたを開けると、70人を超えていました(2024年9月時点)。学生の注目度の高さをひしひしと感じています。
また、eスポーツ施設の新設をきっかけに、本学とNVIDIA(エヌビディア)合同会社との間で連携協定が結ばれました。本学のeスポーツ施設「OIT esports Digital Area」に導入した高性能ゲーミングPCにはすべて、NVIDIA社の最新GPUが搭載されています。さらに、NVIDIA社が開発している統合3次元仮想空間システム「NVIDIA Omniverse(オムニバース)」を活用した最先端デジタルツインの実験場「メタバース実験フィールド(仮称)」も、開設に向けた準備が進行中です。本連携をもとに、eスポーツを通じた企業と学生とのコミュニケーションの場をつくり、本学の教育研究活動をさらに高度化していきます。
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