
東京医科大学 大学院医学研究科博士課程「アドバンストプログラム」として「研究推進人材育成プログラム」・「医療データサイエンス講究」を来春開講
「研究を動かす力」を身に付け、多様なキャリアの可能性を拡げる
東京医科大学(学長:宮澤 啓介/東京都新宿区)大学院医学研究科博士課程では、2026年4月より、「アドバンストプログラム」として、「研究推進人材育成プログラム」および「医療データサイエンス講究」の2つの専門プログラムが開講される。本件は2025年10月31日発出のプレスリリースにて明らかとなった。
「アドバンストプログラム」は、博士課程「共通科目」を基盤とし、より高度で実践的な内容へと発展させた教育プログラムであるとのこと。体系的な知識と技能を習得し、研究力と実践力の向上を図ることが目的とされている。博士課程の大学院生であれば学年を問わず受講でき、各自の研究計画に合わせた柔軟な履修が可能だ(現在在学中の学生も、2026年4月から受講可能)。
特に「研究推進人材育成プログラム」は、基礎研究から臨床研究、医療への応用に至るまでの一連の流れを、講義と様々な施設での演習を通じて体験できる初のコースで、変化の激しいアカデミック環境において、研究を構想から実践、さらに社会実装へとつなげていくための「研究を動かす力」を身に付けることができるという。プレスリリースでは「医学博士の取得にとどまらず、将来の多様なキャリア形成にもつながる」と述べられている(図1)。
当該大学は、本プログラムの実装により、産学官の多様な領域で活躍し、国内外でネットワークを築きながらイノベーションを牽引していく多様な研究推進人材の輩出を目指していく。

図1:「アドバンストプログラム」で拡がる多様なキャリアのイメージ
【各プログラムの概要】
1)研究推進人材育成プログラム
【概要】
研究を推進していくためには、高度な専門的知識と経験を持つ人材との連携が不可欠ですが、これまでこうした人材の体系的な育成は十分に行われていませんでした。本プログラムでは、高度専門職人材の役割や実務を学ぶ機会を提供し、産学官連携や海外機関との協力を通じて、未来の研究を先導する多様な人材の育成を目指します。
【特長】
国立医薬品食品衛生研究所等の協力のもと(予定)、外部講師の講義や外部研究機関における演習などにより、レギュラトリーサイエンスや社会実装の取り組みなどを実践的に学ぶことができる。
【主なプログラム(抜粋)】
・アカデミアにおける研究推進(ARO/URA)
・科研費計画調書ピアレビュー
・医薬品・医療機器の研究開発
・レギュラトリーサイエンス
・治験・医師主導治験
・社会実装への取り組み
※科目一覧: https://www.tokyo-med.ac.jp/graduate/media/docs/addpg1.pdf
2)医療データサイエンス講究
【概要】
講義と演習を通じて先端的かつ実践的なデータサイエンスの知識と分析スキルを修得し、医療分野における多様なデータを活用した課題解決に貢献できる人材の育成を目指します。
【特長】
Rを用いた医療データ解析をはじめ、傾向スコア法や因果媒介分析などの統計的因果推論、さらに機械学習や異質治療効果推定といった先端的な手法を、講義と演習を通じて体系的かつ実践的に学ぶことができる。
【主なプログラム(抜粋)】
・Rで学ぶ医療データ解析
・傾向スコア法
・因果媒介分析
・医療データサイエンスの実際
※科目一覧: https://www.tokyo-med.ac.jp/graduate/media/docs/addpg2.pdf
詳細は下記リンク先より確認できる。
・ 東京医科大学|博士課程 共通科目 アドバンストプログラム
・ 大学プレスセンター|【東京医科大学】大学院医学研究科博士課程「アドバンストプログラム」として「研究推進人材育成プログラム」・「医療データサイエンス講究」を来春開講 ~「研究を動かす力」を身に付け、多様なキャリアの可能性を拡げる~
執筆:山口 夏奈(KEI大学経営総研 研究員)


