KEI BOOK CLUB

高等教育関連の新刊書を中心に、さまざまなジャンルの書籍を紹介するコーナー

吉見俊也『自己との対話  社会学者、じぶんのAIと戦う』(集英社新書)

吉見俊也『自己との対話  社会学者、じぶんのAIと戦う』(集英社新書)

【人類初! 社会学の大家が『自分のすべての著作を読み込んだAI』と対談!】

生成AIが爆発的な進化を遂げるなか、人間の存在意義や学問・教育の意味が問われつつある。長年大学教育の現場に携わり続けている社会学者・吉見俊哉は、自らの著作・論文をすべてAIに学習させ、「AI吉見くん」を制作。人工知能の「もうひとりの自分」と、「社会学」「大学」「日本の都市」「世界情勢」をめぐる対話を敢行した。

そこから見えてきた、人間にしかできないこととは何か。前代未聞の試みを通して、AI時代に人間が身に着けるべき知性を明らかにする。

著者:吉見俊哉 (よしみ・しゅんや)

1957年東京生まれ。東京大学名誉教授、國學院大学観光まちづくり学部教授。東京大学大学院情報学環教授、同大学副学長などを歴任。社会学、都市論、メディア論、文化研究を主な専門としつつ、日本におけるカルチュラル・スタディーズの発展で中心的な役割を果たす。『都市のドラマトゥルギー』『東京裏返し』『敗者としての東京』など著作多数。


【目次】

序章 AIと対話する

第一章 ふたりの社会学者
一 あなたは、誰ですか? 
二 社会学者とは、いったい誰なのか?
三 社会学者にとって近代とは何か? 
四 AIは社会学者になれるか?

第二章 大学は人口減少を乗り切れるのか?
一 分水嶺を越えた戦後大学 
二 制度改革の失敗とグローバル化、デジタル化
三 リカレントは危機打開の方策となるか? 
四 大学の学びの質とは何か?
五 「大学」と「ユニバーシティ」の間

第三章 東京一極集中はなぜ止まらないのか?
一 人口減少社会の地方と東京 
二 東京という幻想
三 東京の幻想性をめぐる社会学 
四 東京の「右半分」と「左半分」

第四章 二一世紀は、なぜうまくいかないのか?
一 ドナルド・トランプと混迷する世界 
二 拡張する「偉大なアメリカ」
三 反転するグローバリゼーション 
四 成長の限界、未来へのヴィジョン

終章 AIをたたきのめす知性を!


定価:本体1100円+税
発売日:2025年12月17日
集英社へのリンク
Amazonへのリンク


関連記事一覧