『AcademicDay Final』の様子(豊島岡女子学園中学校・高等学校HPより)

豊島岡女子学園 中学校・高等学校 インタビュー[後編]

十九浦:2024年度の高校3年生は、小学校6年生の時に、本校がSSHに認定されたという告知をしている学年なので、入学段階から本学が課題探究をやるというのを知って入ってきている最初の学年です。それもあってか、今の高校3年生からは課題探究での自分の学びを、大学入試のいわゆる自己推薦文でアピールにしっかりとつなげている生徒たちが多くいます。そこは変化かと思います。

本校としては、大学入試のための課題探究ではなく、あくまでも未来への投資のための課題探究だと思っていますが、自己発信がしっかりとできる生徒、思いが強い生徒に関しては、実際に大学入試でそれをアピールし、入学につなげることができるのは良いことではないかと思います。

十九浦:大学に入ってもその研究をしたいと希望している生徒たちが、課題探究の話を自己推薦文に書いています。「高校時代はこうしました」で終わりではなくて、「大学に入ってもっとこうしたい」「ここまで突き詰めたい」と考えられている生徒たちです。

実際に今年の高校3年生は理系の子たちが20名ほど課題探究を継続して取り組んでいたのですが、その生徒たちにアンケートをとったところ、ほとんどの生徒が大学に入った先でも研究したい、もっとこの分野について深めたい、ということを表明してくれました。

増田:そうですね。自分の興味があることを探究活動として皆やっているので、その先が自然と大学選びにもつながっていく流れになっているのではないかと思います。それは、理系の生徒たちだけではなく、文系の生徒に関しても同じことが言えます。

十九浦:そういう生徒たちが大学の推薦入試が終わったあとによく言っているのが、「試験が楽しかった」ということです。「いろいろな人とディスカッションができて楽しかったです」とか、口頭試問についても、「大学の先生にいろいろ質問されて、議論ができて楽しかったです」みたいなことを言える生徒たち。実際にそういう生徒たちが合格していますね。

増田:そうですね。外部の発表会の時でも、いろいろな人からフィードバックを貰ったり聞いたりしていますし。

増田:大学の先生や、外部の方に話しかけてもらって、こんなことを言ってもらった、あんなことを言ってもらったというのが生徒にとってすごく励みになる経験なので、入試でそういう人たちと話せて楽しかったという感想になるのは頷けますね。

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