KEI BOOK CLUB

高等教育関連の新刊書を中心に、さまざまなジャンルの書籍を紹介するコーナー

『社会科学は「思考の型」で決まる リサーチ・トライアングルのすすめ』 川﨑剛 著(勁草書房刊)

一生ものの論理思考術を手に入れよう。できる人はみんな知ってる「思考の型」をマスターして、文献読解や論文作成をグッと効率的に。

■本の内容

政治学・社会学・経済学などの社会科学で欠かせない「リサーチ・トライアングル」という思考の型を、初学者にもわかりやすく解説する入門書。これを読めば文献読解から研究発表、討論の運営、論文作成まで、学問のスキルを効率よく習得できる。さまざまな分野に応用できる論理思考術で、複雑な問題を解決できる力を身につけよう。


■著者 川﨑剛(かわさき つよし):

1961年生まれ。同志社大学法学部卒業。プリンストン大学で博士号(Ph.D.政治学)を取得。カナダのサイモン・フレイザー大学准教授などを経て、現在: サイモン・フレイザー大学政治学部教授。専門は国際政治学。主著:『 社会科学系のための「優秀論文」作成術――プロの学術論文から卒論まで』(勁草書房、2010年)、『社会科学としての日本外交研究――理論と歴史の統合をめざして』(ミネルヴァ書房、2015年)、『大戦略論――国際秩序をめぐる戦いと日本』(勁草書房、2019年)など。


【目次】

まえがき

本書の見取り図

パートⅠ 基礎編 社会科学には設計図がある

第1章 「謎解き」の設計図を理解しよう
1 社会科学は謎を解くのが使命
2 リサーチ・トライアングルが基本
3 まとめ

第2章 リサーチ・トライアングルとは何か
1 詳しい全体図
2 リサーチ・クエスチョンと文脈
3 「正解」と「対抗する答え」の条件
4 論理一貫性が必要
5 分析で証明する
6 四タイプのリサーチ・トライアングル
7 まとめ

第3章「謎解き」の例
1 因果研究の例
2 政策研究の例
3 属性・概念研究の例
4 評価研究の例
5 まとめ

パートⅡ 応用編 設計図を活用しよう

第4章 文献を読んで理解する
1 文献目録を作る
2 文献アイテムの構造を把握する
3 文献の全体像を把握する
4 まとめ

第5章 自分の考えをまとめて口頭発表する
1 自分の考えを明確にする
2 自分の考えを発表する
3 まとめ

第6章 建設的コメントをし、討論を運営する
1 他者の発表に建設的なコメントをする
2 討論を運営する
3 まとめ

第7章 論文を書く
1 三種類の論文
2 小論文の書き方
3 ゼミ論文の書き方――論争参加型のススメ
4 卒業論文の書き方
5 論文作成をプロジェクトとして捉えよう
6 まとめ

本書のまとめ

社会科学の基本を知るための付録
1 用語解説
2 因果分析の基礎知識
3 概念分析の基礎知識
4 文献案内

あとがき

索引


定価 2,420円(税込)
刊行日 2025年5月1日

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