
『「頑張れない」子をどう導くか——社会につながる学びのための見通し、目的、使命感』宮口幸治・田中繁富 著(ちくま新書刊)
『「頑張れない」子をどう導くか——社会につながる学びのための見通し、目的、使命感』宮口幸治・田中繁富 著(ちくま新書刊)
「やる気」「できる」を増やす鍵は…
■本の内容
「やらない」「できない」のは、
大人のせい⁉
やる気や「できる」を増やす声のかけ方や環境の整え方を、ベストセラー『ケーキの切れない非行少年たち』著者の児童精神科医と現役教諭が日常生活ですぐに使えるヒントを具体的にアドバイス。
【本文より】
…本書の一番の目的は、さまざまな理由で頑張れない子どもたちのやる気に少しでも繋がるように、我々大人ができることを考えていくことです。それに先立ち、やる気に繋がる3つの段階というものを仮定してみました。それが本書の軸となっている“見通し”、“目的”、“使命感”です。…
■著者:
宮口幸治(みやぐち こうじ)
児童精神科医・医学博士。立命館大学総合心理学部・大学院人間科学研究科教授。一般社団法人「日本COG-TR学会」代表理事。臨床心理士。京都大学工学部を卒業し、建設コンサルタント会社に勤務後、神戸大学医学部を卒業。児童精神科医として精神科病院や医療少年院、女子少年院などに勤務し、2016年より立命館大学教授に就任。子どもたちの認知機能を強化させるトレーニング「コグトレ」を考案。2020年より、コグトレの普及・研究を行う「日本COG-TR学会」を主宰し、全国で学校教員や施設等支援員らに向けて研修を行っている。著書に『ケーキの切れない非行少年たち』『どうしても頑張れない人たち』『歪んだ幸せを求める人たち』(以上新潮新書)、『コグトレ みる・きく・想像するための認知機能強化トレーニング』(三輪書店)ほか多数。
■監訳者:
田中繁富(たなか しげとみ)
小学校教諭。鹿児島県出身。共著者の宮口氏とは大学時代の同級生。著書に『NGから学ぶ 本気の伝え方』(明石書店)など。
【目次】
第一章 子どもが〝見通し〞をもてるように
…「毎日コツコツ勉強しなさい」―みなさんは〝コツコツ〞できますか?…「分かることへのこだわり」―分かること至上主義…「宿題したの?」―やる前に言ってしまう…「意外と簡単だ」と思わせること…解答を見せて近道を…「書く」ことの難しさを知る…
第二章 子どもの〝目的〞を支えるために
…勉強嫌いなのは、勉強が苦手だからではない…黒板の文字が写せない、漢字が覚えられないと駄目?…ミス・失敗をどう考えるか?…記憶が苦手な子には?…「家ではいい子」は「学校でもいい子」?…「先生は頼りないね」― 子どもの前で批判しない…教育環境の変化を理解する…
第三章 やる気を〝使命感〞に繫げるために
…子どもたちの〝やる気〞と言う前に、考えたいこと…孤独にさせない…何のために勉強するかに答えられるか…学歴のため? 稼ぐ力のため?…みんながするから?…学びの本質が〝使命感〞に繫がる…不幸な状況から抜け出すために…大人の学びが子どもの学びに繫がる…人から必要とされ社会と繫がるために…
定価 990円(税込)
刊行日 2025年5月9日