
科学技術振興機構 グローバル卓越人材招へい研究大学に11大学を採択
科学技術振興機構(JST)は9月30日、「グローバル卓越人材招へい研究大学強化事業(EXPERT-J)」において、11大学を採択したことを公表した。
「グローバル卓越人材招へい研究大学強化事業(EXPERT-J)」は、国際頭脳循環の推進に向けて内閣府 科学技術・イノベーション推進事務局が取りまとめた “ J-RISE Initiative ”(2025年6月13日公表) を実現すべく、大学ファンドの運用益を活用し、研究力の向上に取り組む大学を支援する緊急的取り組み。海外で活躍する優秀な若手研究者を日本のトップレベルの大学に招へいまたは受け入れ、日本の研究力の強化を図るとともに、海外若手研究者の日本への定着を目指す。支援実施期間は2025年10月から3年間。
今回の募集には13校から応募があり、外部専門家で構成された委員会による審査を経て、沖縄科学技術大学院大学、京都大学、東京大学など11校の大学が採択された。採択大学と構想の題目は下表の通り。

科学技術振興機構 グローバル卓越人材招へい研究大学強化事業(EXPERT-J)における採択大学の決定について より
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本事業に採択された大学は、受け入れる海外若手研究者に対し、世界水準に基づく給与や研究費の設定、研究環境の整備を行う必要がある。また、海外若手研究者の日本への定着に向け、研究プロジェクトを主導する PI(Principle Investigator、研究代表者)となりうる若手研究者に対し、原則としてテニュアもしくはテニュアポストを明示した上でテニュア・トラックとし、支援終了後、大学において雇用を自走化するなどの取り組みも求められる。さらに、重要技術分野に関係する若手研究者・博士後期課程学生を受け入れる場合は、大学において研究セキュリティー確保に向けた取り組みを実施しなければならない。
なお、本事業が受け入れ対象とする「グローバル卓越人材」とは、日本において戦略的な国際連携を推進しているG7などの先進国や、一部のグローバルサウスの研究機関に所属している、日本人研究者をはじめとした優秀な若手研究者(招へい・受け入れ時点で45歳未満。博士研究員(ポスドク)、博士後期課程学生を含む)により構成されるチーム・個人を指す。
詳細は下記リンク先にて確認できる。
・科学技術振興機構 グローバル卓越人材招へい研究大学強化事業(EXPERT-J)
・文部科学省 グローバル卓越人材招へい研究大学強化事業
Author:小松原潤子(KEIHER Online 編集委員)
編集:山口夏奈(KEI大学経営総研 研究員)