KEI BOOK CLUB

高等教育関連の新刊書を中心に、さまざまなジャンルの書籍を紹介するコーナー

『教育ZEN問答 N高をつくった僕らが大学を始める理由』川上量生 著(中公新書ラクレ刊)

オンライン&ビジネス目線なら教育も日本も、もっと善くなる!

■本の内容

ユーザーたちが「通いたい」と思える学校を創ろう――門外漢だった著者を教育に導いたのは、ニコニコ動画だった!
 通信制のN高校はあえて不登校生向けを謳わず、未来のエリート育成を目標に掲げ、今や在籍生徒数日本一。出身者にはアイススケートの紀平梨花、テニスの望月慎太郎、女流本因坊の上野愛咲美らの著名人がいるほか、海外、東大、芸術系大学など多彩な進学実績を誇る。eスポーツや投資部などユニークな課外活動も有名。
「教育は善をなすことが、成功につながる幸せなビジネス」という著者の次の一手は、ZEN大学の開学だ。格差社会やAIの進歩を問題意識に据えた「日本発の本格的なオンライン大学」である。
教職員リクルートの顛末や、生徒や学生のメンタルケアなどの赤裸々な舞台裏を明かしながら、「実体験は不足しないのか」等々の疑問に答える。
ビジネス目線だからこそ、教育、そして日本社会の課題が見えてくる!


■著者 川上 量生(かわかみ のぶお):
1968年生まれ。91年に京都大学工学部卒業。同年株式会社ソフトウェアジャパン入社。97年に株式会社ドワンゴ設立。通信ゲーム、着メロ、動画サービス、教育などの各種事業を立ち上げる。現在、株式会社ドワンゴ顧問、学校法人角川ドワンゴ学園理事、株式会社KADOKAWA取締役


目次

1章「未来のエリート校」のつくり方
ドワンゴ風土が生んだN高の独自性;「ネットの高校」は生徒の人生を変える ほか

2章 十人十色の武器を育てる
自己肯定感と友だちづくり;オンラインだからこそできること ほか

3章 キャンパスは無限大―ZEN大学がめざすこと
格差だらけの大学進学;なぜ「N大学」ではなく「ZEN大学」なのか ほか

終章 教育とビジネス
e過熱する受験熱;理論武装の必要性 ほか)


定価 968円(税込)
刊行日 2025年5月9日

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