
『調査の論理』松本渉 編(勁草書房刊)
『調査の論理』松本渉 編(勁草書房刊)
なぜ調査するのか、何を目指して調査するのか、データの取得の上で何が求められているのか。
■本の内容
社会調査は意思決定に必要な判断材料を提供する点で重要であるが、公正・公平で科学的に信頼できる調査の実施は簡単ではない。近年はプライバシー意識の高まりなどにより、調査はますます難しくなっている。本書は、調査の変遷を振り返りつつ、海外の調査研究の動向、認知的な質問紙研究や行動観察研究と調査の関わりなどを紹介する。
■編著者 松本 渉(まつもと わたる):
東京大学大学院新領域創成科学研究科博士後期課程修了。博士(国際協力学)。情報・システム研究機構統計数理研究所助教、ミシガン大学社会調査研究所客員研究員などを経て、現在は関西大学総合情報学部教授、統計数理研究所客員教授。専門は、社会調査、非営利組織論。著書に『東アジア国民性比較』(分担執筆、勉誠出版)、『Excel ではじめる社会調査データ分析』(共著、丸善出版)、『社会調査の方法論』(丸善出版)、『日本の寄付を科学する』(分担執筆、明石書店)がある。
目次
刊行の趣旨 なぜ「新領域」か
第1章 いかにデータを集め、何を読み取るか[林 文]
第2章 世論から遠ざかるマス・メディアの世論調査[菅原 琢]
第3章 これからの統計調査法──調査法、サンプリング、世論調査、選挙予測[松田映二]
第4章 認知的アプローチでよりよい質問紙を![木村邦博]
第5章 海外で面接調査を行う──どのように統計学的にサンプルをとるか[吉野諒三]
第6章 米国の電話調査事情──日本の調査が学ぶもの[松本 渉]
第7章 アジアの国際比較調査から学ぶ個人と社会の多様性[金井雅之]
第8章 「持続可能な開発目標SDGs」と市民意識[角田弘子]
第9章 人々の生活はパターン化することで理解が深まる──日記形式の生活行動調査へのソーシャル・シークエンス分析の適用[渡辺庸人・森本栄一・奥 律哉・美和 晃]
エピローグ データの科学と調査の科学[松本 渉]
参考文献
索引
執筆者紹介
定価 3,520円(税込)
刊行日 2025年9月1日


